インドカレーのスパイスは頭に良い というお話です。 
 積極的に食して、親子共々脳の活性化を期待されてはいかがでしょう。
カレーの魅力を科学的な視点で捉え直す「カレー再発見フォーラム」が都内で開かれました。
脳科学者の茂木健一郎さんが「脳科学からみたカレーのチカラ 〜“カレー”は、脳に何を刻み、何を刺激しているのか〜」と題して、以下のように基調講演。
 
インドの人は長い間カレーを食べ続けています。そして、インドからは天才数学者がたくさん出ている。この2つのことは関係していると思いませんか? 今日は脳科学の視点からインドカレーのお話をします。

 今回、カレーが脳に与える影響を比較するため、約1か月かけて実験を行いました。被験者がカレーと比較食をそれぞれ摂取し、作業記憶と視覚探査を必要とするテストを行った結果、前頭葉の脳血流の変化と課題の作業効率に違いが見られるかどうかを検討しました。

 実験には比較対象が必要です。比較食には、カレーからスパイスを抜いた煮込み料理を使いました。
実験方法は被験者に負担の少ないNIRS(近赤外分光法)を採用。脳に近赤外線を照射することで、血液の流れがどのくらい増えたかがわかる方法です。

 実験の結果、カレーと比較食で酸化ヘモグロビンの値に大きな違いが出ました。
これは、カレーの香りをかいだことで、脳の司令塔である「背外側前頭前皮質」が活性化したことを示します。
 NIRSデータを見ると、カレーの香りをかいだときとひと口食べたとき、明らかに酸化ヘモグロビンの値が上がっています。
ということは、ニューロンがよく活動している。少し説明すると、ニューロンが活動するとエネルギーが減るので、酸素をまた持ってこなければいけない。そのために血液が流れ、値が高くなる。つまり、脳が活性化しているということなのです。

 また、被験者がカレーの香りをかぎ、ひと口食べた後でテストに挑戦すると、平均回答時間が約380ミリ秒(約0.4秒)速くなりました。
カレーの香りによって脳が活性化しているだけではなく、実際に課題がよくできるようになったということです。

 制限時間の中で何問解けたかの指標を作り、IQに換算したところ、カレーを食べた人は比較食に比べてIQが「7」も上がっていると考えられます。
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